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対馬から発信 無垢材のススメ

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2008年 04月 12日

大引と根太の精度

大引と根太。ご存じ無い方がいらっしゃるでしょうか? 「オオビキ」と「ネダ」と読みきます。
大引は土台と土台の間に床下地として設けられる部材で根太は床板のすぐ下にあり、
床の重みを大引に伝える役目をします。
下写真で黄色く防蟻材を塗布したのが大引でその上の淡いピンク色のが根太です。
大引と根太の精度_f0129445_16255147.jpg
H邸に施工されているのは、桧の芯持ち材で大きさは60*90*4Mを芯々270mmピッチで入れています。
なお根太や大引土台はそれぞれ2面加工し厚みを一定にしています。
実はこの根太は一般的な寸法より大きく入れる間隔が狭いです。つまり本数が多いのです。
H邸の材料手配した時、発注した桧間伐材(丸太)が予定寸法より大きかったので、
この寸法の根太を製材することが出来ました。原価は変らないので、格安の根太となりました。
根太大引は住い部材として、目立ちませんが、将来木材のヘタリがあるので、基礎同様頑丈な造りにしました。
大きさは大体次の通り。比較対象物は100sサイズのタバコの箱(通常サイズは80s)。
芯持ち材はどうしても木口割れが発生します。不良品では有りません。
大引と根太の精度_f0129445_16255165.jpg
それぞれ2面加工し寸法をそろえたにもかかわらず、何箇所か下記のように土台に切り欠きがして有りました。
 (根太の上の床材は、棄て張り用の杉相ジャクリ板です。普通コンパネを使うようです。)
大引と根太の精度_f0129445_16255120.jpg
1~2mmくらいの深さです。この原因の説明前に、このレベルの誤差を見つけた測定機器を紹介します。
下の写真にある、レーザーレベル計です。この機器は基礎の遣り方を出す時や、
布基礎の天端を決める時などに使いました。
大引と根太の精度_f0129445_16255132.jpg
では、何故に出来たか原因について木工事をしている丸一技建の長瀬さんに聞いてみました。
発生した場所は全て、布基礎の開口部(点検口)付近で、基礎天端のレベルを出す為に使った枠のコンパネ立ち上がりに天端レベラーが表面張力で膨れ上がったようです。
H邸の布基礎巾は150mm土台は121mmなので土台は、幅方向の布基礎内に余裕もって納まり、
ほとんど影響を受けません。またほかの開口部付近は基礎パッキンの使い方で影響を受けていませんでした。
この発生した箇所は、基礎パッキンの逃がしが出来なかった場所なので、基礎パッキンを上手くずらしたり、
大引施工前に表面張力の欠点を除去するとと天端レベラーの表面張力による誤差発生箇所の影響を受けず、
上記のような事は発生しないでしょう。今回基礎工事者と木工事者が地が連携が出来ていなかったことや、
天端レベラーについて熟知していなかった事も原因として挙げられます。
こんな僅かな誤差(?)を修正する長瀬さんの緻密さには、脱帽し、精度の高い住い作りに感謝します。




施工丸一技建 一宮重行 Tel0920-56-0289 対馬市厳原町樫根303 建築工事 (対馬市)




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大引と根太の精度_f0129445_10312071.jpg
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by ishiicoltd | 2008-04-12 00:00 | 石井邸木造建築 行程紹介


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